オフィスでの休憩時間に、緑茶でリフレッシュしたいと思いますよね。
でも、水筒に入れて持ってきた緑茶が茶色く変わってしまったことに気づいたことはありませんか?
これは案外多くの人が経験している現象で、その理由はカテキンの酸化にあります。味や香りに多少の影響はあるものの、健康上の問題はありません。それでも、なるべく新鮮な味を楽しみたいですよね。
そこで、この記事では緑茶が色変わりする理由と、それを防ぐ方法について解説します。
カテキン成分の酸化が原因
緑茶が水筒内で色を変えるのは、カテキン成分が酸化することによるものです。
風味は落ちるものの、安全に飲用可能です。
水筒に入れた緑茶が茶色になる理由
緑茶を水筒に入れると、時間が経つにつれて茶色に変わることがあります。
これは、緑茶に含まれるカテキンという成分が酸化することが原因です。カテキンは緑茶の渋みを感じさせる成分であり、体内の酸化を防ぐ強力な抗酸化作用を持つとされています。この抗酸化作用により、体内で酸素と結合し、酸化を防ぐ役割を果たします。そのため、カテキンは酸素と結合しやすい特性を持っています。
特に、熱い緑茶を魔法瓶に入れると、長時間高温状態が保たれるため、酸化が進みやすくなります。カテキンはもともと色のない成分ですが、酸化すると茶色に変色します。その結果、もともと透明な緑茶が茶色に変わってしまうのです。
緑茶が茶色に変わっても飲んで大丈夫
緑茶が茶色に変色してしまうのは、カテキンの酸化が原因ですが、これは腐敗や有害な成分が含まれているわけではないため、飲用には全く問題ありません。
昔から「宵越しのお茶は飲むべきではない」と言われていますが、これは残ったお茶が腐敗する可能性を指すもので、茶葉から抽出されたお茶そのものの品質に関するものではありません。
したがって、緑茶が茶色く変色しても、特に暑い季節に茶葉が長時間入れっぱなしにされた場合を除き、安心して飲むことができます。
茶色に変色するのを防ぐには?
緑茶が茶色に変色しても健康上の害はありませんが、その鮮やかな緑色を維持することが望ましいです。水筒で緑茶の色を変わらないようにするための対策は何があるでしょうか。
お茶を冷やしてから持っていく
お茶を美味しく持ち運ぶためには、酸化を防ぐことが重要です。これはお茶の変色を避けるためです。熱い状態のお茶は酸化が早まるため、熱いまま水筒に入れて持ち運ぶのは適していません。
緑茶を新鮮な状態で楽しむには、冷やしてから携帯するのがベストです。お茶を淹れた後は、カップに移して少なくとも10分間放置し、その後冷蔵庫で冷やします。
職場に持っていく場合は、前夜にお茶を淹れて、一晩冷蔵庫で冷やしておく方法がお勧めです。
レモン汁を混ぜる
ビタミンCは強力な抗酸化特性を持つ成分として知られています。これは、酸素と結合しやすい性質を持っています。
ビタミンCを豊富に含むレモンエッセンスをわずかに加えることで、カテキンの酸化をある程度抑制することが可能です。
緑茶の風味や香りを保つため、量に注意し過剰に加えないよう心掛けましょう。
茶こし付き水筒を使う
お茶を抽出してから水筒に入れると色が変わってしまうことがありますが、この問題を解決するために、茶葉をそのまま水筒に入れて持ち運ぶことができる新しい種類の水筒が登場しました。
これらの水筒は最近市場に多く登場しています。使用する直前に茶葉にお湯を注ぐだけで、どこにいても新鮮なお茶の味を楽しむことができます。この記事では、そんな便利な水筒をいくつかご紹介します。
YingXue 茶分離カップ 分離式水筒
この水筒は、ボトル本体、お茶の分離器、お茶の葉を入れる部分の三層構造で設計されています。持ち運びに便利な、耐久性のあるお茶葉入れ缶が付属しています。
お茶を淹れる際は、蓋の中に茶葉を入れてから、ボトルにお湯を注ぎ、蓋を閉めて逆さまにし、数分間待つだけでお茶が抽出されます。茶漉しも付いているため、飲む際に茶葉が口に入る心配はありません。
さらに、ボトルは二層構造となっており、熱いお湯を入れても持ちやすい設計になっています。
その洗練された外観も魅力的です。
Vitantonio ツイスティープラス VTW-30
底に付いている茶こしの中に茶葉を入れたら上下反転させて、飲み口側からお湯を注いで抽出。好みの濃さになったら、もう一度上下反転させボトルをひねると、茶葉とお茶が分離されるのでちょうどよい状態をキープできるという優れモノ。
見た目もおしゃれです。カラーはクリーム、レッド、ブルー、グリーン、カーネーションレッド、ワインレッドの6種類があります。
ペットボトルの緑茶はなぜ変色しないのか?
ペットボトル入りの緑茶もカテキンを含んでいますが、なぜ茶色に変色しないのでしょう。それは、缶やペットボトルに詰められたお茶に含まれる特定の添加物が関わっています。
これらの添加物は、ビタミンC(しばしば「VC」と記される)として知られる酸化防止剤です。前に「水筒に入れた緑茶の色の保持方法」で触れたレモン汁を加える方法と同様の効果があります。